理想の会社とは?
人事制度は会社を知る最強の指標
現役人事部員が本気で考える、社員にとっての理想の会社を探求します!
会社の仕組み

プロフェッショナル人事部員のあるある(イメージ先行型の職種だったりします)

学級委員長的なイメージの人事部員

皆さんは人事担当者にどのようなイメージをお持ちでしょうか?人事担当者(人事部員)に次のようなイメージをお持ちではないでしょうか?

  •  「”人事” ≒ ”会社”」のイメージがある。
  •  学級委員長のような言動が多い。
  •  笑顔で話しをしていても、目が笑っていない。
  •  人事制度や福利厚生で融通がきかない。
  •  イレギュラー対応に弱い。

私自身、各職場に行くたびに半分笑いながら、「人買いが来た」「人事の言うことは拒否権ないんでしょ」などと良く言われています。正直、社員は人事部について先入観があるように感じています。

一方、人事部内部から見た人事部員ですが、人事業務に夢と希望を持っている人事マンは少なく、端的に言えば、人事業務を嫌がっている人が結構います。特に最近の若手人事マンで、人事部でキャリアを積むことを希望している人は少なくなっている印象です。

社員が人事業務を嫌がる主な要因については、人事業務では「同じ社員」を相手とすることに、他の業務と比較して、極端に向き不向きがあると一言につきます。

加えて、労働法制が複雑化して、白黒はっきりしない概念的な取り扱いが増えていることや、労務管理が高い次元を求められるなど、正直、割に合わない業務になりつつあるようです。

そのような人事部ですが、結構、あるあるがあります。

人事部員のあるある

偉くなったと勘違いする人事マン

人事部は担当する業務によっては、社員やその家族の人生を直接的に左右する仕事となり、人が人を評価することは考えれば考えるほどに、苦悩することとなります。

また、人事部で企画業務などを経験すると、部長や課長と若いうちから交流するようになります。経験年数を経ると役員と話す機会も他の社員と比べると、各段に増える傾向にあります。

そうすると、苦労している自分と、社内で権力がある人と接する自分を照らして、「苦労している=権力を持って当然」との認識違いをします。

その認識違いの果てに、自分がエリートになったと錯覚する人事マンの誕生です

ただし、真逆に振れるのケースもあります。

その最たるものが、社員や会社を良くしたい気持ちが前面に出過ぎて、部署の御用聞きとなる人事マンです。

伝えるべきことが全く言えない人事マンとなると、他部署と人事部の双方でマイナスとなることが多くあります。

人事部員は、例え、偉そうと言われようが自分が悪者になろうが、他部署に対して「この制度は〇〇です」と言い切らないといけない場面があります

他部署としても、その方が人事部を理由にして職場マネジメントできることが多分にあるのです。

要は、極端にどちらにもより過ぎない中立性が大切なのだと思います。

新入社員人事担当者のあるある

人事部門に配属された新入社員のあるあるですが、入社同期との宴席では、会社への攻撃の矛先となることがあります。

「何故、会社は〇〇部長を異動させたのか!?」や「〇〇の制度は理不尽だ!」などと同期から言われます。

そんな時、若手人事部員は「私が決めたんじゃないよ!」と言いた気持ちで一杯になりますが、我慢です。

何を言われても、「う~ん、分からないけれど、事情があるんだよ」と、何故かなだめる役を演じなければいけない、悲しい役割を人事部員は演じるのです。

同期と話すことは楽しいけれど、億劫になることがあるよね。

良く飲み会に誘われる

新入社員の時から他部署の役職者に飲み会に誘われる機会が多くあります

同じ人事部の先輩からは、「他部署の意見を聞く貴重な機会だから」とか、「酒席では会社のことを本音で話してくれるよ」とか、「○○部長と飲み会で仲良くなると、評価調整のときに楽になる」とか聞いて、断らず飲み会に顔を出すようになりますが、当の先輩社員は上手に断っています。

先輩が断っている理由を同じ年次になった時に、ようやく「他部署と飲んでも業務上で役に立つことはない」と気がつきます。

この負の連鎖は、過去から未来まで連綿と続きます。

自分に後輩ができて、同じような場面に出くわすと、社内での人事部の立ち位置を意識してしまい、自分が若手の時に言われたことと同じように後輩に答えます。

「他部署の人たちと飲みに行くことは業務上で必要だよ」と。。。

人事部員であることの必要性

人事担当者は学級委員長のような言動が求められます。そこで人事部員の最大のタブーは、会社批判

人事に向いていない担当者は、制度運用において他部署役職者から批判や反論をされると、『私はそう思うのですが。。。』と個人心情を吐露する人です。

結果として、他部署の役職者もその場では納得するかも知れませんが、多くの場合、「こういうものです」と言い切って欲しいと思っているケースが多々あります。

会社の制度を公平運用するためには、人事部員は役を演じてでも言い切ることが重要なのです。

人事部員の村社会を築く

社内の個人情報を扱う関係上、他部署との飲み会では本音で話すことができなくなります

他部署の同期や近い関係の社員と飲みにでも行こうものなら、手を変え品を変えて探りを入れられることがあります。

万一、ポロっと人事情報を話してしまった日には、公表日まで情報が漏れないか不安な夜を過ごすことになります。

だから、必然的に鬱憤が溜まった人事担当者は、人事部員だけの飲み会では、個人情報保護法もなんのその、個人情報のオンパレードで口が軽くなるのです。

自重したいものです。。。

ABOUT ME
かおる
現役の人事部員として、会社の仕組みについて人事制度を通じて分かりやすく説明したいと思います。人生100年時代において、70歳まで働く生涯現役の時代が迎えつつあることを感じています。時代の変革を迎える中で、人事部の仕事から生きる術を探求していきます。